GENUINE 倉田流!作品の作り方
グランプリおめでとうございます!
今回の作品は、どのようなことを意識されて作られたんですか?
デザインに関して意識したことは、本当に似合うか似合わないかぐらいで…。
ここをこうしてやろう!とかはなかったですね。というか常にそういうのはなくて、お客さんの今の状態とか生活とかに合わせてデザインすることだけ意識しています。
モデルの子は、すごい芯があって強い女性なので、彼女らしさが出るように写真を撮ったって感じです。
本当は、あの子は全頭ブリーチして、もっとはっちゃけたい感じなんですけど、仕事の関係でどうしても目に見える部分は暗くしなきゃいけない。
そこでインナーカラーをして、耳にかけたら隠れるようなデザイン。だけど、普段下ろしたら結構色を出せるので気分を変えてくれるかなと思ってデザインを作らせていただきました。
得意な施術とは?
僕が重きをおいているのは継続してお越しいただけるようなデザイン、一生楽しめるようなデザインを心がけてデザインしています。
受賞作品にも使われた「スロウカラー」の特徴
お客様って、ヘアカラーされている方でも、なんていうヘアカラー剤でカラーリングされているのか知らない人も多いと思うんです。
そういった方に向けて、「スロウカラー」の特徴や、使用している中での感想を教えてください。
「スロウカラー」に関しては、すごいサロンワークで使わせてもらっています。
僕が思う特徴としては、透明感をがあり、それでいて色をとても出しやすいカラー剤かなって思ってます。
僕は、基本的にブリーチオンカラーの時に使う感じですね。
良くあるんですけど、赤い髪をブリーチしたらピンクっぽい残留が残るんです。そこにアッシュとかマットとかをちょうどよく使うと補色の役割をしてくれて、シルバーとか白とか、普通は出来ないような切り返しが表現できるので嬉しいです。
勝ち負けは嫌いで、コンテストは基本出ないタイプ
倉田さんって、コンテストとかに余り出られている印象がないんですが…。
なんか勝ち負けがはっきりすることあんまり好きじゃなくて。
僕はどっちかと言ったらナンバーワンよりもオンリーワンの方でいきたいなって思ってて、店自体もそういうコンセプト。
1つのお店で、1つのイメージを共有することって限界があると思っていて、そんなサロンを大きくしようと思ってないんですよね。
僕はハイトーンとかのお客さん多く来てくれてはいますが、やっぱり圧倒的に違い出さないと集客ができなかったりとかするんで、SNS書いてたりとか…あれ何の話だっけ?(笑)
コンテストにあまり参加されていないなって話です(笑)
あ、そうそう!
とにかく、勝ち負けをはっきりさせたくないんですよね。
なんか審査員の人が良いって思っても他の人から見たら、もしかしたら良くないかもしれないんで、審査員の数が少なければ少ないほど、結構偏ると思うんですよ。
だからその人が好きそうなスタイルをあげれば評価される。
実は、学生の時はめっちゃ好きだったんですよね、コンテスト。目に見えてすぐ結果が分かるから。
それがなんで、今回は応募する流れになったんですか?
今回は、日ごろお世話になっているb-exの担当者さんからご紹介いただいたのもあるのと、審査員の木村さんとは学生の時の思い出があって。
木村さんはたぶん覚えてないと思うんですけど、「Twitterで作品を送ってくれたら見ますよ」みたいな投稿があったので、すぐに連絡して見てもらったことがあるんです!
そういうずっと前から知ってる人に評価されるのは嬉しいなって思って。
今回は、そういった中で受賞できたのは、やっぱり嬉しいですね!
ビルを買いたいんですよね…
倉田さんが今後チャレンジしたいことって何かあるんですか?
ビル買いたいです(笑)
あんまり人がやったこと無さそうなことをしたいっていうのと、明確な理由があるわけじゃなくて、直感的に、遊びみたいな感じでそういうことしたいなって。
ビル…ですか。
そこで美容室がやりたいとかって話ではなく、ビルを買いたい?
そう。ビルが買いたいです(笑)
まぁ、住めそうなら住んでもいいし、お店入れそうなら入っちゃってもいいし。
結構、プライベートでも衝動的な性格なんですか?
はい(笑)
でもその衝動的な方が、割と長続きするんで。
作り上げたいのは「半径3メートルの世界」
ビルはぜひ実現してほしいのですが(笑)、美容業界の面では、実現したいことはありますか?
僕が大事にしているところって、めっちゃ小さな世界での関係値をしっかりと作り上げることが重要かなって。
「半径3メートルの世界」って言ってるんですけど、それこそスタッフ同士の関係性とかがしっかりとできたら、その3メートルの世界って連なって、お客様につながり、お客様から友人にって、勝手に良い流れが大きくなるんじゃないかなって思ってて。
だから、今僕の頭の中にあることをちゃんと実現できた時に、なんかおこがましいんですけど「新しい常識」みたいなものが業界内でもできるんじゃないかなって思ってます。
「半径3メートルの世界」を作るために、サロン内でしていること、これからしたいと思っていることってありますか?
僕自身、正社員・業務委託・フリーランスと経験して、今は経営もやってるんですけど、結局その選択肢しか知らないからその選択をするのではなくて、色々な選択肢を知った上で、自身の道を選ぶというのが大事だと思っているんです。
それを全て体験できる仕組み作りをしていきたいなと思っています。
理解している方もいますが、やっぱりまだ、正社員・業務委託・フリーランスという中には壁みたいなものが一部ありますよね。アンチというか。
そうですね。僕は、みんなをWINにしたいっていうのがあって。
結局、誰か一人だけが勝つみたいな感じは、さっきのコンテストにもつながってくるんですけど、あんまり好きじゃなくて。
勝てなかった人たちがめっちゃ惨めなんですよね。
僕はこの業界好きで入ったし、今も好きだから、どうせだったら僕がやってることがプラスになればいいかなっていう風に考えています。
そういう面で、僕は本当にこのサロンの中のメンバーや、その家族とかを守っていけたらいいなって思ってます。
お客様に伝えたいこと
※取材時に偶然連れてきていた猫ちゃんたち。普段はいません。
美容室に一回行ったら、そこをあんまり変えない方がいいかなって思うんですよね。履歴もわからなければ、その人の雰囲気とかを汲み取るところから始まるので。
絶対に自分のことをよく知ってくれていて、ちゃんとやってくれる人のところに行った方がいいかなって思います。
だから僕らはクオリティとかが崩れない程度の予約の取り方をしてて、取っても2枠まで。じゃないとたぶんクオリティが維持できないので。
アシスタントの人にやってもらうよりは、指名した人にやって欲しいじゃないですか。
色々な考え方があると思うんで、正解とか不正解とかではなく、僕らはこういう感じでやってますので、共感できる人にはぜひご来店いただきたいです。
僕が大事にしているのは1回とか2回で終わるような関係じゃなくて、ずっと長く来てくれるようにデザインを考えること。
接客とかもお客さんが過ごしやすい空気感を店の中に流してるので、美容師に迷っている方は、お試しでもいいのでぜひご来店いただいて、僕に髪を任せてほしいと思います!
素敵な倉田さんのお話でした!
Coolな印象の裏には、ふんわりとした人間味あふれる優しい人柄が垣間見えるインタビューでした!
しかしながら、自身が表現したい世界観はしっかりとお持ちなので、非常に共感できました。
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