キープ力だけじゃない！知られざるVO5の魅力とは!?

発売から53年。長年愛され続ける秘密とは？

サンスター マーケティング部 尾崎友紀さん

―こんにちは、よろしくお願いします。「VO5」といえばヘアスプレイの王道、というイメージがありますね。発売はいつ頃だったのでしょうか。

VO5のヘアスプレイが日本で発売されたのは1966年になります。

―1966年!?50年以上も前のことなんですね。

1950年代にアメリカで誕生したブランドなんです。髪に活力を与える5種類のオイルを配合した、ヘアーコンディショナーが最初に発売されたのですが、「5つ」の「Vital（ヴァイタル）」「Oil（オイル）」がVO5の名前の由来となっています。

―そうだったんですね!!名前の秘密が今、解けました！

日本ではサンスターが発売しているのですが、これまでには女性向けのヘアスプレイだけでなく、シャンプーやトリートメント、男性用のスタイリング剤、白髪用整髪料など、さまざまな製品を展開してきているんですよ。

中でも、1989年に発売した「枝毛シリーズ」はすごいヒット作で…作っても作っても間に合わないほど売れた時代もありました。

―50年ものロングセラーブランドである理由は、どこにあるとお考えですか？

お客様志向を重視しているからだと思います。例えば大ヒットしたシャンプーとコンディショナー、ヘアパックを始めとした枝毛シリーズは、開発に携わった社員が街で道行く女性の髪型を観察していて、髪が長く、毛先の傷みを気にしている女性が多いことに着目したことから、枝毛ケアシリーズの研究が始まったそうです。同様に、ロングセラーになっている商品はすべて、消費者の行動を観察して開発されているんですよ。

アメリカ生まれの製品も、日本人向けにアレンジ。それが人気のヒケツ!?

―ヘアスプレイも、日本で開発されたものなんですか？

1960年代、日本でもすでにヘアスプレイは市場に販売されていました。でも、当時のヘアスプレイは髪が白くなってしまったり、ベタついたり、お客様の要望にお答えできる性能を持ったヘアスプレイがなかったんですよね。

そうした中で弊社が目を付けたのが、VO5。このVO5のヘアスプレイを、日本人の環境や髪質に合わせて改良したのです。

―日本人向けということで、工夫をしているところはありますか？

一番の工夫は、湿度への耐性ですね。乾燥した気候のアメリカと違い、日本は湿度が高いので、海外で販売しているヘアスプレイに配合されている樹脂では湿気でヘアスタイルが崩れてしまいます。

そこで、日本で販売するために耐湿性を高めることになったのですが、これを高め過ぎてしまうと、今度はシャンプーで洗い落とすのが難しくなってしまうんです。そのあたりのバランスを取るのが難しいですね。

―ほかに、VO5ならではの工夫はありますか？

はい。今販売しているVO5は、ヘアスプレイが、瞬時に乾いてしまわないようにしてあります。

―え!?イメージとしては早く乾いたほうがいいように思うんですが、わざと遅くしているんですか？

そうなんですよ。一般的にヘアスプレイは、吹き付けたらすぐに固まるものが多いかと思うのですが、VO5はあえてゆっくり乾くように設定しているんです。

これもお客様からの要望で、スプレイを吹き付けた後にも、つまんだり、なでたり、少し手を加える方が多くいらっしゃるのです。すぐに乾いてしまうとそうしたスタイリングが難しくなってしまいますよね。そこで、スプレイした後に動きを付けられるように、乾きが遅くなるような設計にしています。

キープ力だけじゃない!?実は中身にもこだわってます！

―こんな言い方をしてしまうと失礼に当たるかもしれないのですが、VO5のヘアスプレイは、「キープ力がすごい！」というイメージが強いですよね。

お客様からのクチコミでも、そうした声が多いですね。もちろん、ヘアスプレイですので、キープ力が第一であることは間違いありません。ですから、そう言っていただくのはとても嬉しいことです。

VO5は特別な日や作り込んだヘアスタイルに対して使うイメージが強いのですが、実は髪からの距離を変えると思いのままのスタイルキープができるんです。たとえば、普段のナチュラルなヘアスタイルに対しても、髪からの距離を離してスプレイを使うと自然な質感のままヘアスタイルをしっかりキープしてくれます。

VO5は1本で、作り込んだヘアスタイルにも、普段のナチュラルなヘアスタイルにもご使用いただける汎用性の高いヘアスプレイなんです。

また、現在発売されているヘアスプレイは、VO5の原点に立ち返り、髪を優しくケアしてくれる、ホホバ種子油、アボカド油、ヒマワリ種子油、ラベンダー油、ヘーゼルナッツ種子油の、5種類のヴァイタルオイルを配合しているんですよ。

―なるほど、ヘアスタイリストなど、美容のプロが選んでいるのには、理由があったんですね。

他にも、非常に透明性の高い皮膜でコートできるので白くなりませんし、乾くとサラッとしてべたつかないので、実際にナチュラルな仕上がりが実現できるんです。

リピーター率の高さはちょっとした自慢ですので、みなさん、キープ力だけではない魅力を感じていただいているのだと思っています。

―ありがとうございました！