髪の乾燥時間が25%短縮!! 現代女性に寄り添う新発想ドライヤーの開発秘話
2019年9月に発売されたばかりのシャープ「プラズマクラスタードレープフロードライヤー」。ふたつの噴出し口から髪の広範囲に風を届ける、これまでにない新しい発想から生まれたドライヤーの誕生秘話と魅力について、ゼロから開発に携わった女性担当者にお話を伺いました。
発想は、早く乾かすための美容師のテクニックから生まれた
シャープ株式会社 スマートアプライアンス&ソリューションズ事業本部
海外スモールアプライアンス事業部 商品企画部 末廣和弥さん
―末廣さん、よろしくお願いします。なんと言っても一番に目を惹くのは、これまでのドライヤーのイメージを覆すデザインですね。
末廣 今回のドライヤーの特製を最も生かすにはどうすればいいかを考えた結果が、この「打出の小づち」のようなデザインなんです。
―2方向から風が出る、という部分ですか?
末廣 はい。なので最初からこの形で考えていたわけではなくて、二方向から風を出すために効率の良い形を試行錯誤していった結果です。
―2方向から風を当てることで、どんなメリットが生まれるんですか?
末廣 何よりも、早く乾くということが上げられます。洗髪後にドライヤーを使う方はとても多いと思うのですが、中でも女性は髪が長い方が多く、朝に夜に、髪を乾かすために多くの時間を費やしている方が多いと思います。そこで考えられたのが、このふたつの吹き出し口から風を届ける、新速乾方式なんです。
―着想の元となったものはありますか?
末廣 はい。美容師さんがドライヤーを2本使って素早く乾かしているサロンテクニックを見て、そこから着想しました。
ドライヤーを2台くっつけて使う専用の器具まであるらしいんです。でも、実際に家でドライヤーを2台使うのは厳しいですよね。ブレーカーが落ちてしまうこともあるでしょう。だからといって適当に乾かしてしまうと、寝ぐせの原因になったり、髪と枕の摩擦が起こってしまい、髪が傷む原因になってしまいます。
なるべく早く、スムーズに、無駄なく乾かすために考えられたドライヤー、それが今回発売に至った「プラズマクラスタードレープフロードライヤー」なんです。
―ドレープフローという言葉が聞きなれないのですが、どういった状態を表すのでしょう?
末廣 2方向から風を大量に送り出すことで、髪にドレープのような動きを与えることから、この名前が付けられました。
立体的に髪を押し分け、ドレープ状になびかせることで、広範囲を素早く乾かすことができます。これにより、従来機に比較して25%、乾燥時間を短縮することができました。
シャープ独自のプラズマクラスター機能により、美髪を実現!
―シャープと言えば、プラズマクラスター機能が搭載された空気清浄機やエアコンが有名ですよね。洗濯機や冷蔵庫にも搭載されて人気を博していますが、今回発売されたドレープフロードライヤーにもプラズマクラスターは搭載されているんですね。
末廣 はい。シャープと言えば、プラズマクラスターですから♡
―髪に使うことで、どのような効果が生まれるんですか?
末廣 既存のドライヤーにもプラズマクラスター機能は搭載されていて、効果は一緒なのですが、プラズマクラスターの効果により、トリートメント効果、補正効果、保湿効果、静電気除去効果…など、様々な美髪効果を得ることができます。
うるおいのある健康的な髪に導きますので、ツヤは間違いなくアップ。紫外線ダメージの抑制にも効果があることが分かっているんですよ。
―プラズマクラスターってすごいんですね!どういうシステムで効果が得られているのか、少しだけ教えてください。
末廣 ヘアドライ時に、髪にはプラスの静電気が、ブラシ側にはマイナスの静電気が発生し、静電気同士の摩擦により髪にダメージが与えられてしまいます。そこで、プラズマクラスターの出番となります。
プラズマクラスターにより発生したマイナスとプラスのイオンが、髪とブラシそれぞれに作用して静電気の発生を抑え、スムーズな指通りで、切れ毛や枝毛の無い、まとまりの良い髪へと導いてくれるんです。
また、水分子で囲まれたプラズマクラスターのプラスとマイナスのイオンが、ドライヤーから噴き出す風に乗って髪へと届けられます。これにより、しっとりサラサラでツヤのある髪へと導くんです。
―なるほど、勉強になります。今回のドレープフロードライヤーには、他にも素晴らしい機能があるとお聞きしましたが?
末廣 たぶん日本では業界初だと思うのですが、距離センサーを搭載し、風の温度を自動コントロールしながら乾かす「センシングドライモード」という機能を搭載しています。
―それって一体…?
末廣 髪の主成分であるたんぱく質(ケラチン)は55℃以上の熱で変性してしまいます。早く乾かすためについドライヤーを近づけすぎてしまったり、長時間にわたってドライヤーを使うことで、腕が疲れてきて知らず知らずのうちに髪とドライヤーの距離が近くなりすぎたり。そうした熱ストレスが、髪を傷める原因になっていたんです。
そこで、距離センサーで、吹き出し口から髪までの距離を測り、自動的に温度をコントロールするモードを搭載。地肌や髪を傷めることなく、優しくケアドライできるようにしたのが、センシングドライモードなんです。
女性に嬉しい新ドライヤー。開発には長い年月と苦労が…!
―ありがたい機能だらけのドライヤーなんですね! 開発する際、苦労された点はありますか?
末廣 すべてにおいて苦労したと言っても過言ではないのですが、風をベストな状態で出すことに苦労しました。
送風口の位置をミリ単位で変更し、何度も何度も設計をやり直しました。それと、センシングドライモードの制御も難関でしたね。こちらも自分自身の髪でトライし、体感しながらベストな温度に調整しました。
ドレープ状に乾かせるよう、風の柔らかさの調整もとても苦労しましたし…新しい製品を生み出す際に、楽なことなんてひとつもないですね!
―今後、専用のアプリが開発されるとお聞きしましたが、アプリによってどんなことができるようになるのでしょうか。
末廣 ビューティーモードという、温風と冷風を交互に出しながら乾かすモードがあるのですが、温風と冷風の割合をお好みでカスタマイズできるようにするなど、パーソナルな美髪づくりをサポートするアプリを提供予定です。こちらは鋭意開発中ですので、しばしお待ちください。
また、このプラズマクラスタードレープフロードライヤーを皮切りに「baute A(ボーテアー)」という独自技術を搭載した理美容シリーズが続々登場予定です。ボーテアーは、確かな効果を提供できるラインになりますので、ぜひ、期待していてください。
私たちシャープは「人に真似される商品とつくれ」という創業者のモットーを引き継いだモノづくりをしています。これからも「シャープらしいね」と言われる製品を生み出し続けます!
―ありがとうございました!
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